豊かな生き物を育む湖沼の再生
―汚濁湖沼の底質改善技術開発による健全生態系の構築―
| 研究開発代表者 | 深澤 幸義 | (財団法人茨城県科学技術振興財団 霞ケ浦水質浄化プロジェクト) |
| 技術分野 | 健全な生態系の維持・再生分野(自然環境) | 研究期間 平成15年度〜平成16年度 |
研究の背景と目的
近年の霞ケ浦は、著しい水質汚濁の進行により生態系食物連鎖において一次生産者の役割を担う藻類の異常発生、高次捕食者でかつ地域産業の重要な資源である魚介類の極度の減少が見られる。このような生態系の乱れを修復し、早期に健全化を図ることが急務である。これまで多くの水質改善技術の開発が進められ、湖内への流入負荷削減対策技術は大きく進歩した。一方で、湖の負荷全体の50%を占めるといわれている底泥からの内部負荷に対する技術開発は著しく遅れており、膨大な費用を伴う「浚渫」や効果が限定的な「曝気」という方法しかなく、新たな技術開発が望まれている。
平成14年11月に終了した地域結集型共同研究事業においては、主に湖沼の水質改善に力点を置いた基盤技術の開発が行われた。また、この開発研究を通じて、底泥の浄化・改質の重要性も認識させられたが、時間的制約のために、生態系食物連鎖の改善を検証するまでには至らなかった。
本研究では、水圏生態系の根幹をなす湖底の底質改善が、健全生態系を構築し、水質改善のみならず豊かな生き物を育む湖を再生すると考え、これまで開発した要素技術の統合・改善をしてその実用化を図ることを目的とした。