第14回江崎玲於奈賞

香取(かとり) 秀俊(ひでとし) 氏

東京大学 大学院工学系研究科研究科物理工学専攻 教授
理化学研究所香取量子計測研究室 主任研究員

授賞の対象となった研究主題
光格子時計の考案,実証および高精度化

受賞理由
時間の単位「秒」は、現在はセシウム原子時計で国際的に定義されており、その精度は10の-15乗(3000万年に1秒の誤差が生じる)レベルに達しています。香取氏は、約100万個の原子を、魔法波長と呼ばれる特定の波長のレーザーで形成された光格子に捕獲することにより、現行の原子時計の精度を、数百倍から数千倍高めた「光格子時計」を発明し、「秒」の精度を10の-18乗へ飛躍的に高めました。

光格子時計は、秒の定義を刷新するだけでなく、「重力が強いと時間はゆっくり進む」というアインシュタインの相対性理論の検証という基礎物理学への貢献や、重力による空間のゆがみを時間の進み方の違いとして検出することによる地殻変動の観測など、さまざまな応用の可能性も有しています。
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